なんか映画が観たいな〜と思い調べていたら、
な、なんと新・午前十時の映画祭で、『ニュー・シネマ・パラダイス』が!
不朽の名作を映画館で観られるなんて!

リアルタイムでは、私は13歳でしたから、映画館では観ていないはずなのです。
どこかのタイミングでDVD観賞をしたと思うのですが、記憶にないくらいでした。
「映画館の話で、確か途中に火事があって…」くらいしか記憶になかったので、
ほとんど初心者状態です。どんだけ、昔は「汲み取り力」がなかったのでしょうか?(笑)
映画というものは、本数を重ねさせていただくごとに、心の目が育つものですからね。

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朝10時の六本木ヒルズシネマ、ほぼ満席でした!

最初の始まりも覚えていないくらいで、海の見えるベランダから始まっていたんですね。
母親が、30年も帰ってこない息子に、電話をするシーンからでした。
息子は電話に出ません…。出られないほど忙しいのか? 家に決して帰らないことを約束したからか?

だけれども、諦めずに電話をし続ける母…。
なぜか、始まり3分で、もう胸がいっぱいになってしまい、びっくりです。(笑)

【物語】映画祭案内 より
 ローマに住む映画監督のサルヴァトーレは、故郷シチリアの母から「アルフレードが死んだ」という報告を受け、少年時代を回想する。戦争で父をなくし、母と妹と暮らす少年時代のサルヴァトーレ(愛称トト)。映画好きな彼は、母の目を盗んでは映画館「パラダイス座」に通う日々が続いていた。トトは何度も映写室に潜り込もうとするが、そのたびに映写技師のアルフレードに追い返される。そんなふたりの間に、次第に映画を介した友情が芽生えていく。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆

もう、号泣でした。
終わってもまだ涙が止まらないし、
帰りのバスで、人のレビューを読みながら、
また泣いてしまいました。


トトとアルフレッドの絆。
父親のいないトトの父親代わりみたいなアルフレッドの父性愛。
母親の母性愛。
初恋の相手、エレナとの愛。

そして、イタリア人たち。


いろいろな愛の形が胸にジーンときました。
でも、その「愛」は、決して言葉でわかる「愛」じゃない愛です。
言葉だけでは、キツイことを言っていたりするからです。
または、気づかれないように、そっとしておくことだったり、
トボケたり、黙っていたりするからです。


映画の中に、素敵な言葉が沢山あったので、拾い集めたくなりました。
映画館では、速記できないから、よる8時半には、TUTAYAから借りた完全版を、
家のプロジェクターで観るという行動に出ました!
完全版は、3時間あり、劇場版は2時間あるので、
計5時間も『ニュー・シネマ・パラダイス』にどっぷり漬からせてもらいました。
一挙に、人生で一番好きな映画にランクアップしそうな勢いです。


★アルフレッドの言葉

「客席の人が笑うのが嬉しい。自分が笑わしているみたいだ」
「言葉でなく、目で見えるものを信じる」
「これは、お前のやるべき仕事じゃない。お前には他の仕事が待っている。もっと大きな仕事だ」
「視力は失ったが、前よりも見えるようになった」
「おまえを喜ばせるためさ」
「おまえは、私より盲目だ。お前とは話さない。お前の噂話を聞きたい」
「帰ってくるな。ノスタルジーに騙されるな」
「自分のすることを愛せ。子供の頃、映写室を愛したように」
「人にはそれぞれ従うべき星がある」

★母親の言葉

「自分に誠実な人間は孤独よ」
「私が聞かなかっただけ。お前のすることは正しい」
「気づかないふりをしていたのよ。でも、(これまで電話に出てきた女性は)
お前を心から愛する声をまだ聞いていない。聞けばわかるのよ」


私は、アルフレッドとか、トトの母親みたいな人になりたいんですね。
だから、号泣しているのだと、思うのです。

自分の年齢からしても、もう十分支える側。
こっちにきちゃったか〜と。(笑)覚悟を決めて。

31歳でこの仕事に就いてから、「愛の鍛錬期間」だったのかと思えるほどです。
心の目でみられるように…聴く仕事を通して教えてもらった気がします。
最初は、クライアントさんの話す言葉だけを頼りにセッションしていたけれど、
それだけでは、不足していたんですね。


アルフレッドがトトのことを大好きだったように。
トトがアルフレッドのことを大好きだったように。
ひとりでもそう思える人がいるだけで、
人生は幸せに感じるのかもしれないですね。


人とのつながりを本当に大切にして生きていきたいなと、
改めて強く思わせてくれる映画でした。


もう、既にご覧になった方も多いと思いますので、
あの・・・ラストシーンをリンクしておきます!

★ニューシネマパラダイス (ラストシーン)