たまたま読んでいたSPURにソフィア・コッポラが出ていて、
映画監督ですが、よくファッション誌に登場している方だな〜と感じて、
その日の夜にTUTAYAに行ったら、本来探そうと思っている映画はなくて、
その周辺にソフィア・コッポラを見つけてしまったので、借りてきました。

somewhere


映画スターの父親は、ホテルに住んでいて、離婚した妻の方にいる11歳の娘が、
母が留守となるため、父親を訪ねるところから、物語は展開していきます。

そもそも父親は、孤独なあまり酒と女に溺れる日常でした。
そこに、娘が来たわけです。

そして、物語は特に大きな変化があるわけでなく、
父娘のキラキラとした日常が描かれていきます。

本当に映像も衣装も奇麗で、
そのまま流しておきたくなるくらい癒されました。

でも、どことなく、父親の心の空虚感みたいなものは、
観ている方にも伝わってくるんです。

娘は、母親もいつ帰ってくるかわからないし、
父親は忙しくて、あまり会えないし、
そんな二人は離婚しているし、とっても寂しいはず。

でも、父親に愛くるしい笑顔で、何かを見せたり、
一緒に映画祭の受賞式に参加したり、
料理を作ってあげたり、ラスベガスにギャンブルしに行ったり、
いつも一緒に過ごすのです。

ついに、そんな日常にピリオドを打つ日がやってきました。
娘がサマーキャンプへ行かなくてはいけないため、
父親のもとを離れることになります。

父親は、そんな娘がいなくなったホテルにひとり帰り、
自分の心の空白に気付かざるを得なくなった。

奥さんに電話をしても、
「あなたなら、乗り越えるはず」とあっさり言われて、
電話は切られてしまう。

ああ、ますます孤独…。
ついに、暮らしていたホテルをチェックアウトすることを決意。

最後、自分のフェラーリを砂漠に置いて、
歩いて行くシーンが印象的でした。


仲間と一緒にいて、別れて、ふとひとりになった瞬間。
誰もが孤独を感じたことはあるのだろうと思います。

もしかしたら、そんな孤独感を紛らわせるために、
誰かに会いに行ったり、仕事で時間をつぶしたりするのかもしれません。
誰もが、共感してしまいそうな、そんな題材でした。


そして、些細なことで人生が変わる姿を描いた作品でした。

先月見た、『TO THE WONDER』は、
恐ろしいほど起承転結がありませんでしたが、(笑)
人が変わるときって、いつもと違う体験をしたときよりも、
忘れかけていたものに触れたあと、
ふと、ひとりになったときに気付くのかもしれません。

人生には、起承転結は存在していなくて、
流れながら、変化していくというか。


それにしても、「父と息子」は、よく見かけてきましたが、
「父と娘」は、意外とみなかったので、そういった意味でも、
なんか、この関係いいな〜! という、そんな見方もしてしまいました。

そんなゆっくりした映画は、実に真実味があって、
好きな方かもしれません。