本日レディースデーのため観る映画を探していて、たまたま見つけた映画『365日のシンプルライフ』を観賞してきました。渋谷東急のさらに奥にある「オーディトリウム渋谷映画館」は、レディースデーがありませんでしたが!私は、モノを整理したり吟味すること、掃除が趣味のため、さぞかし共感できそうな映画があることに驚きました。(笑)

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■あらすじ
 モノ、モノ、モノ、で溢れる生活をしていたフィンランドの青年26歳ペトリが、失恋をきっかけに、モノをいっぱい持っていても心が空っぽなことに気づき、自分の本当の幸せをみつけるための自分探しをはじめる。その自分探しの方法とは、自分の部屋のモノをいったんレンタル倉庫に全部預け、1日1つだけ持っていっていいというルール、365日モノを買わないというルール他のもと1年間実験することに。「自分を幸せにする、人生で大切なものは何か?」の答えを、ペトリは見出していく。

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 監督、脚本、主演は、ペトリ本人。家族も友達も、本物の人たちが出てくるノンフィクションは、いいですね〜。友達にも「なんて変なことをしているんだ?!」と理解されないながらも、彼が物を運ぶのを手伝ってくれたりして、「何が要るだろう?」と真剣に考える様子は、見ている方も人ごとではなく、考えさせられてしまいます。

 裸の主人公が、最初に何を持ってくるでしょうか? 雪の中を裸で倉庫に向かって走る姿がシュールです。1つ1つ必要だと感じるモノを倉庫から持ってきては、そのありがたみにも気づいてみたり。歯ブラシもないですから、手で磨いたり、ズボンの下は、ノーパンだったり(笑)洗濯機もないですから、手洗いしたり…。携帯電話は、結局4ヵ月くらいいらないことになっていましたが、それでは彼女もできないからと、使わなくても大丈夫だったと証明できたあかつきに、ようやく手元に!結局、あるところまで来て、もう必要なものはないかも…となって、倉庫にもいかなくなっていくのです。
 
 ペトリの個人的な生活が、そのまま映画になっていますが、映画としての完成度も高かったです。
 とくにペトリが相談相手にしているという、実のおばあちゃんとのシーンが心温まります。ある日、おばあちゃんが入院することになって、部屋は売りに出すことに。「おばあちゃんの荷物でいるものがあったら、持っていっていいわよ」と母親に言われ、たくさんあるモノのなかからペトリが選んだもの、またその理由に、ホロリときてしまいました。
 ペトリの様々な問いや葛藤が、共感や笑い、涙を誘います。モノについて、一言物申したくなる映画になるに違いありません。



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