ウディ・アレン監督最新作『カフェ・ソサエティ』鑑賞してきました。日比谷のスカラ座は、かなり広い映画館。ウディ・アレン監督の映画は万人受けというわけではないので、空いていましたが、逆に上映後、拍手しているひともいたりして、(笑)アットホームな雰囲気でした。
1930年代。NYに住むユダヤ人のボビーは、父親とやっている仕事に愛想を尽かせ、大物エージェントである叔父のフィルを頼ってハリウッドを訪れる。そこで、叔父の身の回りの世話の仕事をさせてもらいながら、ハリウッドの世界を知っていきます。叔父の秘書のヴォニーに心を奪われていくのですが、ヴォニーには、既に恋人がいて…早くも恋敗れたと思いきや、タイミングで付き合えることになって、結婚も考えてニューヨークへ行かないかとヴォニーに話を持ち掛けますが、でもヴォニーは…。
それで、結局ボビーは、ニューヨークでギャング?をしているお兄さんが経営するナイトクラブで働くことになります。
・・・このままあらすじを書いていくと「・・・・だったが、・・・・で・・・だったが、」となっていくでしょう。それが結局ウディ・アレンの人生観である、「どっちの道を選べばよかったのか?」という人生の答えのない部分をとても表していて、だったら結局「今を生きること」「明日死んでもいいように生きること」。それが人生ないんじゃないかって、そんなことを思わせられます。
どこか、どの登場人物も「結局受け入れる」というあっさりした部分もあって、それはユダヤ人の考え方からきているのでしょうか。ギャングだったボビーのお兄さんは、捕まって死刑宣告されてしまうのですが、死ぬ間際に「キリスト教」になって、来世もあるというところに、救いを求めていたという点は皮肉でありました。
テーマは「人生の選択」ということで、ウディ・アレンならではのものでした。
映画は結構予算がかけられているようです。衣装は「シャネル」が担当しているようで、品の良いドレスは、観ていてうっとりするものばかり。主人公は2人のベロニカに恋をする設定ですので、2人のヒロインが出てきまして、2人とも1930年代にマッチするような、『ミッドナイト・イン・パリ』のマリオン・ コティヤール的な雰囲気の女優さんたち。『グレイトギャッツビー』は、ギラギラ感でしたが、こちらの社交界はキラキラ感でしたね。
『ソーシャル・ネットワーク(2010)』で主役だった、ジェシー・アイゼンバーグは、『ローマでアモーレ(2013)』に続いて、ウディ・アレン作品2回目です。彼はユダヤ系アメリカ人で、ウディ・アレンの代わりにセリフを言っているかのような憑依ぶりで、部屋に娼婦を呼んでしまったシーンのばつの悪さを消したがるような早口の言葉や、はたまた初対面の人目惚れの女性には強引な口説き文句、セリフが面白すぎです。デートのシーンは、馬車にワイン、セントラルパークの橋の上でワインなど、ロマンティックを演出するところだったり、ちょっとだけ自分にやましいことがあった場合、花を贈るなど、まあ、とにかく女性に優しいのでしょうか! それでいて、周りの人たちの聴き役も得意で、兄のナイトクラブでは、オーナーとしても皆から愛されていたりします。
他の人のレビューを読んでいると、『La La Land』と同じくして「人生の選択」がテーマになっていたと書く人もいましたが、ウディ・アレンは、もとから「人生の選択」がいつでもテーマ。『マッチポイント(2005)』の、テニスのボールがネットにひっかかって、手前に落ちるあたり、ほんと人生ってわからない・・・・。でもいつもどこか全力なのです。
★公式HP
1930年代。NYに住むユダヤ人のボビーは、父親とやっている仕事に愛想を尽かせ、大物エージェントである叔父のフィルを頼ってハリウッドを訪れる。そこで、叔父の身の回りの世話の仕事をさせてもらいながら、ハリウッドの世界を知っていきます。叔父の秘書のヴォニーに心を奪われていくのですが、ヴォニーには、既に恋人がいて…早くも恋敗れたと思いきや、タイミングで付き合えることになって、結婚も考えてニューヨークへ行かないかとヴォニーに話を持ち掛けますが、でもヴォニーは…。
それで、結局ボビーは、ニューヨークでギャング?をしているお兄さんが経営するナイトクラブで働くことになります。
・・・このままあらすじを書いていくと「・・・・だったが、・・・・で・・・だったが、」となっていくでしょう。それが結局ウディ・アレンの人生観である、「どっちの道を選べばよかったのか?」という人生の答えのない部分をとても表していて、だったら結局「今を生きること」「明日死んでもいいように生きること」。それが人生ないんじゃないかって、そんなことを思わせられます。
どこか、どの登場人物も「結局受け入れる」というあっさりした部分もあって、それはユダヤ人の考え方からきているのでしょうか。ギャングだったボビーのお兄さんは、捕まって死刑宣告されてしまうのですが、死ぬ間際に「キリスト教」になって、来世もあるというところに、救いを求めていたという点は皮肉でありました。
テーマは「人生の選択」ということで、ウディ・アレンならではのものでした。
映画は結構予算がかけられているようです。衣装は「シャネル」が担当しているようで、品の良いドレスは、観ていてうっとりするものばかり。主人公は2人のベロニカに恋をする設定ですので、2人のヒロインが出てきまして、2人とも1930年代にマッチするような、『ミッドナイト・イン・パリ』のマリオン・ コティヤール的な雰囲気の女優さんたち。『グレイトギャッツビー』は、ギラギラ感でしたが、こちらの社交界はキラキラ感でしたね。
『ソーシャル・ネットワーク(2010)』で主役だった、ジェシー・アイゼンバーグは、『ローマでアモーレ(2013)』に続いて、ウディ・アレン作品2回目です。彼はユダヤ系アメリカ人で、ウディ・アレンの代わりにセリフを言っているかのような憑依ぶりで、部屋に娼婦を呼んでしまったシーンのばつの悪さを消したがるような早口の言葉や、はたまた初対面の人目惚れの女性には強引な口説き文句、セリフが面白すぎです。デートのシーンは、馬車にワイン、セントラルパークの橋の上でワインなど、ロマンティックを演出するところだったり、ちょっとだけ自分にやましいことがあった場合、花を贈るなど、まあ、とにかく女性に優しいのでしょうか! それでいて、周りの人たちの聴き役も得意で、兄のナイトクラブでは、オーナーとしても皆から愛されていたりします。
他の人のレビューを読んでいると、『La La Land』と同じくして「人生の選択」がテーマになっていたと書く人もいましたが、ウディ・アレンは、もとから「人生の選択」がいつでもテーマ。『マッチポイント(2005)』の、テニスのボールがネットにひっかかって、手前に落ちるあたり、ほんと人生ってわからない・・・・。でもいつもどこか全力なのです。
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